結果報告書の見方
- 受診コースごとに掲載しております。
- 健康診断は、受けるだけでは意味がありません。結果報告書に生活習慣の改善や精密検査や治療が必要と記載された方は、「結果の見方・サポート」もご覧になって健康維持・増進にご活用ください。
結果報告書に記載されている「総合判定」及び「判定」の意味は以下の通りです。
医師による「診断」や「コメント」と併せて健診受診後の生活にお役立てください。
医師による「診断」や「コメント」と併せて健診受診後の生活にお役立てください。
ご注意いただきたいこと
1. | 検査結果が基準値をはずれていても前回の結果や既往歴(これまでにかかった病気)、身体的個人差(他の方にとっては異常所見だがご本人にとっては問題の無い所見など)などによって本来「D」のものを「C」や「C」のものを「B」や「A」とする場合がございます。 |
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2. | 「C」、「D」のある場合、「生活習慣の改善と医療機関受診のすすめ」や「精密検査のご案内」などが結果報告書に同封されている場合がございます。それぞれに記載されている内容をよくお読みいただきご活用ください。 |
3. | 検査時の条件が不適当で正確な判定ができない場合や今回受診された検査方法や判定基準では見つかった所見を正確に判定(表現)できない場合などは「N」とさせていただいております。あらためての再検査や他の方法による検査をお勧めすることがございますが、その際には別途費用が掛かる場合がございます。 |
総合判定
判定 | 判定の意味 |
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A | 正常所見です。 検査値は基準範囲内、もしくは、異常所見を認めませんでした。 |
B | 軽度の異常所見です。 生活習慣の改善や1年に1回の健康診断受診で健康管理をこころがけましょう。 |
B1 | 軽度の異常所見を認めますが、健康上とくに問題ない所見です。1年に1回の健康診断を受診して変化がなければ問題ありません。 |
B2 | 軽度の異常所見を認めますが、日常生活には差し支えない程度です。この所見について医師に相談すれば改善できるかもしれません。 |
B3 | 軽度の異常所見を認めます。不健康な生活習慣によって悪化し、健康障害の発生や重症化の原因となる可能性があります。生活習慣の見直しと改善への取り組みを続けましょう。1年に1回は健康診断を受診して検査を受けましょう。 |
B4 | 軽度の異常所見を認めます。いまのところ日常生活での注意や治療は必要ありませんが、 1年に1回は健康診断を受診して検査を受けましょう。 |
C | 異常所見を認めます。 健康診断もしくは医療機関を受診して再検査を受けましょう。 |
C1 | 異常所見を認めます。 生活習慣の見直しと改善に向けた積極的な取り組み、もしくは再検査を受けて、経過を確認することが大切な所見です。1年後に健康診断を受診して再検査を受けてください。所見に関連する症状やご心配がある場合は、医療機関を受診して精密検査を受けましょう。 |
C2 | 異常所見を認めます。 生活習慣の見直しと改善に積極的に取り組みましょう。その上で改善が乏しい場合には精密検査や治療が検討されます。取り組みの効果を確かめるために、6カ月後に医療機関を受診して再検査を受け、結果に応じた検査や治療、生活指導を受けましょう。 |
C3 | 異常所見を認めます。 生活習慣の見直しと改善に積極的に取り組みましょう。その上で改善が乏しい場合には精密検査や治療が検討されます。取り組みの効果を確かめるために、3カ月後に医療機関を受診して再検査を受け、結果に応じた検査や治療、生活指導を受けましょう。 |
C4 | 異常所見を認めます。 経過観察が必要で、今後の検査の結果、所見に変化があれば精密検査や治療が検討されます。6カ月後に医療機関を受診して再検査を受けてください。 |
C5 | 異常所見を認めます。 経過観察が必要で、今後の検査の結果、所見に変化があれば精密検査や治療が検討されます。3カ月後に医療機関を受診して再検査を受けてください。 |
D | 異常所見を認めます。 すみやかに医療機関を受診しましょう。 |
D1 | 異常所見がありますが、 健康診断の検査範囲だけでは得られた所見の真偽の判断や、正確な解釈(診断、重症度、今後の方針など)が難しい所見です。すみやかに医療機関を受診して、専門科医師の診察・再検査・精密検査を受けましょう。それらの結果に基づいた正確な診断を受け、今回の方針についてご相談ください。 |
D2 | 異常所見が明らかです。 早急に医療機関を受診して、専門科医師の診察や精密検査を受けてください。 |
D3 | 異常所見が明らかです。 早急に医療機関を受診して、専門科医師の診察や治療を受けてください。 |
E | 現在治療中もしくは経過観察中の所見です。 |
E1 | 現在治療中の所見です。 |
E2 | 現在治療は受けていないが、健康診断以外の場で、専門科医師による診察や検査、生活指導などを定期的に受けている所見です。 |
N | 判定不能の所見がありました。 |
メタボ判定
生活習慣病に着目した特定機能審査に含まれる検査項目をご受診された場合にメタボリックシンドロームの有無が「非該当」、「予備群該当」、「基準該当」などと記載されます。 |
総合コメント
「診断」や「コメント」、「生活習慣のアドバイス」欄に記載されている内容について。 異常所見についての説明、経過観察が必要な場合にはその期間と再検査の必要性、精密検査や治療が必要な場合と症状が出た場合の医療機関の受診について、生活習慣の改善点や日常生活における注意点が医師又は保健師により記載されています。健康診断の結果報告書の中でもっとも重要な部分です。 |
問診結果
問診票に記載していただいた内容のほか、受診の際にお聞きした内容が記載されています。 なお、記入欄に入りきらない場合には一部のみ記載させていただいている場合と別紙として同封させていただいている場合がございます。 |
検査結果
受診された各種検査結果が関連する項目ごとに記載されています。 検査項目ごとの詳細説明はこちらをご覧ください。 |
検査結果に影響を与えるもの | |
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実際の病気のほかに、食事の有無や内容、服用中のお薬や健康食品などのサプリメント、飲酒、喫煙、仕事の内容、運動、日内変動、生理、体調、検査時の条件などの様々なものに影響を受ける。 | |
基準値とは | |
その検査を健康な方におこなった場合に得られた結果で最も多い値を中心としてその上下で健康被害の原因とならないであろうと考えらえる値の範囲、またはその上限値及び下限値のこと。比較的範囲の広い物から非常に狭いものまでさまざま。性差、年齢差などにより異なる基準値も多く、個人差もあることから基準値を外れたからといって直ちに異常とは判断できない。 | |
基準値の種類 | |
下限値~上限値 | 多くの血液検査 |
○○以下・○○以上 | 視力、聴力、肺機能検査など |
陰性・陽性 | 便潜血検査、ピロリ菌検査など |
(-)・(±)・(+)~(4+) | 尿一般検査や肝炎ウィルス検査など |
異常なし | 診察や多くの画像検査(正常では見られないものが認められた場合にその所見が記載されるが、健康上問題の無い所見も多くある。) |
正常範囲 | 心電図検査など(正常と考えられるある決まったパターンと比較して有意な差が無いかを判断するもの。) |
その他検査結果
「検査結果」にないオプション検査項目の結果が記載されています。 |
検査画像
ご受診された各種画像検査で記録された画像の一部を表示しております。 有所見の際にはその所見が認められる画像が表示されている場合がございます。 |
内臓脂肪型肥満の方は、将来、糖尿病や心筋梗塞、脳卒中といった生活習慣病にかかる可能性が高いことが知られています。特定健診は内臓脂肪の蓄積に加え血圧や血糖値、脂質が軽度に高い方(メタボリックシンドローム)を見つけ、その状態が悪化し生活習慣病に移行することを防ぐために生活習慣改善の保健指導を受けていただくことを目的としています。
1.治療が必要な状態かどうかの判定 | 特定健診は病気の一歩手前の方が本当に病気になってしまうのを防ぐことが目的ですが、生活習慣の改善だけでは状態が改善されないことが明らかな結果が出た場合にはお薬の服用などの治療が必要となります。 |
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2.メタボリックシンドロームかどうかの判定 | 内臓脂肪型の肥満があるか、血圧や血糖、脂質は高くないか、喫煙歴はないかなど厚生労働省の定めた基準により判定いたします。 |
3.保健指導の必要度の判定 | 健診結果と上記の1及び2の判定により保健指導による生活習慣改善の必要度を判定いたします。まったく異常がなかったり、すでに生活習慣病に関する服薬治療をされている方はあらためて保健指導の必要のないことから「生活習慣病予防に対する情報提供」となり、病気の一歩手前の方には、その程度により「動機づけ支援」や「積極的支援」といった判定がなされます。 |
大腸がん検診
出血を伴う大腸がんをみつけることが目的です。がん以外でも出血を伴う病気がある場合には結果は陽性となります。
異なる2日間に採取した便のそれぞれついて、潜血反応(目に見えない少量の血液が混ざっているかどうか)の結果が記載されています。
異なる2日間に採取した便のそれぞれついて、潜血反応(目に見えない少量の血液が混ざっているかどうか)の結果が記載されています。
便潜血検査結果 | |
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(+) | 血液の混入あり |
(-) | 血液の混入なし |
検体不良 | 便が少ない、保存状態が悪いなどで検査結果が信頼できないので判定保留 |
上記の結果から大腸がん検診の結果と指導内容が記載されています。
今回の検診結果は以下のとおりでした。
今回の検診結果は以下のとおりでした。
1.陰性 (今後も年1回は検診を受けてください) | 今回の検査では大腸がんを疑う所見はありません。下痢や便秘をくりかえす。便が細いなど症状が現れたら消化器科のある医療機関に相談しましょう。 |
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2.陽性 (医療機関で精密検査についてご相談ください) | 2回の採便のいずれか、もしくは両方に血液の混入が疑われます。出血を伴う病気のある可能性があります。大腸がんとの鑑別が必要なので消化器科のある医療機関にご受診ください。再検査や大腸カメラ検査での精密検査をおこなう可能性があります。 |
結核検診
胸部レントゲン写真により結核を疑う所見の有無を判定します。
結核以外の肺の病気のほか、心臓に関する所見も認められる場合がありいずれの場合でもその所見について、肺の絵の横に記載されています。問題なければ「異常なし」と記載されます。
結核以外の肺の病気のほか、心臓に関する所見も認められる場合がありいずれの場合でもその所見について、肺の絵の横に記載されています。問題なければ「異常なし」と記載されます。
判定 | |
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1.異常所見なし | 今回の検査では肺結核を疑う所見はありません。咳や痰、微熱が続いたりしたら呼吸器内科などを受診しましょう。バランス良い食事で栄養をしっかりとり、適度な運動と休息で体調を整えましょう。また、こまめに手洗いやうがいをしましょう。 |
2.要観察(○○カ月後) | ただちに、精密検査や治療を必要とする所見はありません。しかし、気になる所見があり、これはすぐに再検査や精密検査をしても診断がつかないか治療の対象にならないことが予想されるものです。以前から指摘があり、変化の無いものも含まれます。括弧内の一定期間を経た後(もしくはその期間内)に再検査をして変化がないか確認してください。 |
3.要精密検査 | 精密検査を必要とする所見がありました。肺結核等の感染症や肺がんを疑う所見の記載がある場合などでは早急に適切な医療機関への受診が必要です。今回の検査で見られた「影(所見)」のうち、時間が経過すると見えなくなってしまうものや治療の対象にはならないが検査をすると長い期間にわたり認められてしまうものもあります。 |
4.治療中 | 何らかの肺疾患等の治療中の所見が認められました。 |
心電図検査
心臓の動きを電気的に捉え図(波形)として記録する検査です。心臓の各部分の動きの状態と脈拍のリズムをみています。問題なければ「所見なし」及び「洞調律」と記載されます。「洞調律」とは、心臓が正常なリズムで脈を打っていることを意味します。
判定 | |
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1.異常所見なし | 今回の検査では心臓の病的な異常を疑う所見はありません。心電図検査だけではすべての心臓の異常を診断できるものではありません。大して動いていないのに息切れがありすぐには治らない、胸が苦しくなったり痛くなる、動悸がするなど症状が出た際には循環器内科や内科を受診しましょう。 |
2.軽度異常所見あり | ただちに、精密検査や治療は必要ではありませんが、全くの正常とは言えない所見が認められました。以前から指摘があり、変化の無いものも含まれます。定期的な再検査で経過をみていきましょう。何らかの症状が出た場合には早急に適切な医療機関を受診しましょう。 |
3.要精密検査 | 精密検査を必要とする所見がありました。循環器内科などに受診が必要です。他の人には異常でもご本人にとっては健康上何ら問題の無い見かけ上の異常所見の場合があります。 |
4.治療中 | 何らかの心臓疾患等の治療中の所見が認められました。 |
クレアチニン(eGFR)検査
血液で調べる腎臓機能の状態をみる検査です。
体の中のいらなくなった老廃物等を尿として排泄する機能に異常がないかを判定します。
体の中のいらなくなった老廃物等を尿として排泄する機能に異常がないかを判定します。
基準値 | |
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男性 | 0.60~1.29mg/dl ※年齢によって異なります。 |
女性 | 0.40~0.99mg/dl ※年齢によって異なります。 |
判定 | |
1.異常なし | 基準値内なので問題ありません。上限ぎりぎりの方は、塩分の取り過ぎに注意し適度に水分を摂取することを心がけましょう。次回の検診を受診しましょう。 |
2.要指導 | 基準値をわずかに超えています。生活習慣を見直す必要があります。塩分の取り過ぎに注意しこまめに水分補給をしましょう。程度によりおおよそ3ヶ月、6ヶ月、1年後のいずれかには再検査して経過をみましょう。 |
3.要医療 | 精密検査や治療を要するほどに基準値を超えています。腎不全も考えらえます。早急に腎臓内科や内科を受診しましょう。 |
4.治療中 | すでに何らかの治療をされています。 |
尿酸
血液で調べる痛風の検査です。プリン体を多く含む食べ物(肉や)や飲み物(ビールなど)を多く摂りその代謝機能に異常を生じると体内に尿酸が増えます。血液中の尿酸値が一定量を超えると結晶化し関節などの痛みを伴う痛風の状態になります。痛風は生活習慣病です。尿酸値の病的意義は主に高値側ですが、低値側では、おおよそ2.0mg/dlを下回ると病的な意義がある場合があると考えられています。
基準値 | |
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2.1~7.0mg/dl | |
判定 | |
1.異常なし | 基準値内なので問題ありません。上限ぎりぎりの方は、プリン体を多く含む食品の摂取を控え適度な運動を習慣づけることを心がけましょう。次回の検診を受診しましょう。 |
2.要指導 | 基準値をわずかに超えています。生活習慣を見直す必要があります。プリン体を多く含む食品の摂取を控え適度な運動を習慣づけ、程度によりおおよそ3ヶ月、6ヶ月、1年後のいずれかには再検査して経過をみましょう。 |
3.要医療 | 精密検査や治療を要するほどに基準値を超えています。早急に内科を受診しましょう。 |
4.治療中 | すでに何らかの治療をされています。 |
肝炎ウィルス検査
B型肝炎ウィルスとC型肝炎ウィルスの感染の有無を調べる検査です。
子宮頸部の粘膜細胞を採取し特殊な染色を施したものを専門の技術者及び病理医が判定しています。がんを疑う所見があるか、将来がんになるかもしれない所見があるか、今回の検査だけでは判断付かない所見があるかなど分類判定しております。
マンモグラフィー検査で認められた所見とカテゴリー分類とがんを疑うかどうかの判定が左右の乳房ごとに記載されています。問診結果も考慮したうえで総合判定を左右の乳房ごとに記載しております。補足のコメントがある場合、医師が記載しております。
問診結果、低線量胸部CT検査で認められた所見と肺がんを疑う所見の有無を記載しており、総合判定と医師による補足コメントを記載しております。