宗教上の理由により輸血を拒否される方への対応について 令和 6 年 1 月病院長 当院では、宗教上の理由により輸血を拒否される方に対して以下の方針で対応いたします。1.輸血を拒否される患者及びご家族に対して、そのことを理由に診療を拒否することはありません。2.輸血を必要とする可能性が低い治療等では、無輸血で治療等が行えるように最善を尽くします。3.全ての手術や出血する可能性のある治療や検査では、輸血を拒否される患者及びご家族の意思に配慮し、輸血を回避できる可能性を考慮し、可能な限り輸血を行わない治療や検査を行う努力をいたしますが、予期せぬ出血等により輸血の他に生命を維持することができないと判断した場合においては、輸血を行います(相対的無輸血)。また緊急時には、ご署名いただいた「輸血同意書」が、得られない場合でも輸血を行うことがあります。4.輸血が必要となる可能性が高い治療等を行う可能性が有る場合においては、患者及びご家族に十分にご説明の上、ご署名いただいた「輸血同意書」を取得できるよう努力いたしますが、それでも輸血を拒否される患者及びご家族に対しては転院を勧告いたします(絶対的無輸血の拒否)。5.輸血を拒否される患者及びご家族に「免責証明書」や「絶対的無輸血治療に関する同意書」等を提示いただいても受理・署名することはありません。 上記の考え方は、宗教的輸血拒否に関する合同委員会(日本輸血・細胞治療学会、日本麻酔科学会、日本小児科学会、日本産婦人科学会、日本外科学会の医療関連5学会及び法律・マスコミの代表を含む)が公表した『宗教的輸血拒否に関するガイドライン』(2008 年1月)や『東京都立病院倫理委員会報告 宗教上の理由による輸血拒否への対応について』(2011 年 1 月)に沿ったものです。何卒ご理解、ご協力をお願い申し上げます。 【本文中の用語解説】絶対的無輸血:患者の意思を尊重し、たとえいかなる事態になっても輸血をしないという立場・考え方。相対的無輸血:患者の意思を尊重して可能な限り無輸血治療に努力するが、「輸血以外に救命手段がない」事態に至った時には輸血をするという立場・考え方。家族:1親等の親族(両親、子供、配偶者) 宗教上の理由で輸血拒否される方へ